白鹿伝説
寺伝によると嘉祥3年(850)慈覚大師が東北巡遊のおり、
この地にさしかかると、一面霧に覆われ、一歩も前に進めなくなりました。
ふと足元を見ると、地面に点々と白鹿の毛が落ちておりました。
大師は不思議に思いその毛をたどると、前方に白鹿がうずくまっておりました。
大師が近づくと、白鹿は姿をかき消し、やがてどこからともなく、
一人の白髪の老人が現われ、この地に堂宇を建立して霊場にせよと告げました。
大師は、この老人こそ薬師如来の化身と感じ、一宇の堂を建立し、嘉祥寺と号しました。
これが毛越寺の起こりとされます。
寺名の読み
毛越寺はモウツウジと読みます。
通常、越という字をツウとは読みませんが、越は慣用音でオツと読みます。
従ってモウオツジがモウツジになり、更にモウツウジに変化したものです。